国連が定める国際女性デーの8日、東京・霞が関の法務省前で、性暴力の根絶を訴える「フラワーデモ」が行われた。参加者は法務省の有識者会議での刑法改正議論を見据え、「性暴力被害の実態に即した刑法改正を」と訴えた。
「同意のない性交を性犯罪に」「地位を利用した性犯罪に罰則規定を」
8日昼過ぎ、こんなプラカードや花を持った人たちが声を上げた。フラワーデモの呼びかけ人で、作家の北原みのりさんは「フラワーデモで2年間聞いてきた被害者の声から、必要な刑法改正だと思っている。きちんと私たちの声を届けられるように頑張りたい」。
参加した神奈川県の森沢法子さん(49)は14歳から数年間、実父から性被害を受けた。「暴行や脅迫がなければ罪に問うことができないなんておかしい。不同意の性交や性的行為は必ず罰せられるべきです」と訴えた。
現行の刑法は2017年、性暴力被害者の告訴がなくても罪に問えるなどに改正。さらなる改正の是非を、同省がもうけた有識者検討会が昨年6月から議論しており、この日も13回目の会議があった。検討会の議論を踏まえて法相が法制審議会に改正の是非を諮問するか判断するが、結論が出る時期は決まっていない。
被害者や専門家らが問題視する…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル